紙媒体が主流だった本やカタログですが、現代ではデジタルブックや電子ブックとしてweb上で手軽に楽しめるようになりました。PDFと一緒では?と思う人もいるかもしれませんが、閲覧方法や機能性において少々異なります。この記事では、デジタルブックや電子ブックとはなにか、PDFとはなにが違うのか具体的に解説していきます。
デジタルブック・電子ブックとは?
パソコンやスマートフォン、タブレット端末などを利用してweb上で冊子を読めるサービスのことです。紙媒体と同様にページをめくり、web上で本を読んでいる感覚を楽しめます。デジタルブックの定義としては、デジタルデータ化した紙媒体の印刷物をブラウザで閲覧できるコンテンツのことをいい、電子ブックもデジタルブックと同じです。具体的にデジタルブックの種類は、パソコンなどを使ってwebブラウザ上で閲覧できるものや専用アプリをインストールしてアプリ内で閲覧できるものがあります。主な用途としては、製品紹介などをするための企業パンフレットやカタログ、取扱説明書やマニュアルなどが挙げられます。
ほかにも広報誌や情報誌、プレゼン資料やパンフレット、チラシなどをweb上で公開する場合にも役立ちます。デジタルブックは印刷する手間や時間を省けるほか、ネット環境さえあればどこにいても自分のタイミングで閲覧できます。
PDFとデジタルブックの違いとは?閲覧性や機能面での比較
PDFと同じでは?と思う人も少なくないかもしれませんが、操作性や閲覧スピードなど異なる点も多いのです。まず、大きく異なるのが閲覧方法です。PDFは一度ダウンロードしてから表示する必要があるのに対し、デジタルブックはブラウザやアプリ上でクリックするだけですぐに閲覧でき、表示までのスピード感が異なります。PDFはページを閲覧するのにすべてのデータをダウンロードする必要があり、ページ数が多いほどダウンロードに時間がかかる、また少々見づらいといったケースがあります。デジタルブックは、どのページから読み進めても構わないうえに、ページ数の多さは閲覧性には関係しません。スクロールのみで表示できるPDFに対して、デジタルブックは指でスワイプしてページを本のようにめくって見る必要があり、自動のスライドショーに切り替えも可能です。
PDFは一度ダウンロードすると簡単に内容を書き換えられませんが、デジタルブックはブラウザ上で新たに更新して書き換えられるので常に最新の状態で閲覧できます。また、詳細なアクセス解析に関してはPDFは苦手分野であるといってもよいでしょう。デジタルブックは、アクセス解析ツールを紐付けることによってユーザーの興味や閲覧状況を随時確認可能になります。
動画やリンクの設置に関してはどちらも可能です。ただし、PDFの場合は動画を埋め込むためのツールが必要なため、データが重くなったりダウンロードの速度や表示スピードに影響が出たりする可能性が考えられます。
デジタルブックの活用シーンと効果的な利用方法
オフラインでの閲覧に適しているPDFに対して、デジタルブックはリアルタイムな情報伝達やユーザーの行動を把握したい場合に高い効果を発揮するツールです。幅広い場面で活用されていますが、主にビジネスやマーケティング、教育のシーンで活用されてきました。ビジネスシーンにおいては、動画や音声を取り入れた社内マニュアルや説明書として活用されています。ビジネスの場面においてデジタルブックが活用される利点として、情報の訂正や更新があった場合でも迅速かつ簡単にデータの書き換えができる利便性が挙げられます。閲覧データ解析ができるため、顧客の動向をより詳細に分析して新商品の開発や営業活動の効率化にも最適です。
マーケティングのシーンにおいては、カタログやパンフレットの作成に手間がかからない、印刷コストの削減などのメリットがあります。紙媒体のカタログやパンフレットでは実現できない、音声や動画コンテンツの外部リンクの貼り付けも可能です。自社のwebサイトや広報誌なども紙媒体では配布に限界がありますが、デジタルブックの公開によってより多くの人に情報を届けられます。
教育のシーンにおいても、オンライン授業の資料にデジタルブックを活用することで、紙媒体では閲覧できない音声データや動画を閲覧でき、どこにいてもアクセスできるうえにデータの共有が簡単にできます。